2010年06月01日

絆・・・一本のリード

さきほどまあるさんのブログ読んで・・・私にもそんな経験がありました。

小学5年の時、お隣の家に可愛い子犬が来ました。ぬいぐるみのようにふわふわ

した愛嬌あるワンコです。

毎日、その子犬と遊ぶのが楽しみで学校が終わると一目散に帰って来ました。

『 ハッピー 』 という名前の名付け親になりました。


ハッピーも私が学校から帰ってくるのを待ちわびてるようで、表の道から

自宅への路地を歩いていると察知して愛くるしい声で鳴き声が始まります。

かばんを置くとすぐお隣へ行ってハッピーと戯れる毎日でした。

お隣のおばちゃんも私がハッピーを可愛がるのを喜んでくれ、そのうち

二人のあいだには信頼感というか強い絆が生まれてました。


そんなある日、いつものようにハッピーと遊んでいるとき、手にしてた

リードが私の手から抜けたんです。

ハッピーは無邪気にも表の道のほうへ駆け出して行きます。

「ハッピー、あかん!止まれ!」 

と大きな声で叫びましたが、止まってくれません。

アスファルトの道路まで飛び出したハッピー

左手の方から大型トラック!・・・

「ハッピー、危ない!」

私は大声で叫びました。

するとハッピーは道の向こう側の歩道のところまで逃げました。

私は早くハッピーを確保したいために後先考えず、道に飛び出そうとしました。

その時です、向こう側に退避してたハッピーがまた道に飛び出したのです!

「ア~、ダメ!」

という声はトラックの音に消されました。

私の目の前でハッピーはまるで風船が破裂するようにはじけてしまいました。



私は虚脱状態でした・・・

さっきまであんなに無邪気に遊んでたハッピーが道の真ん中でピクッとも動きません。

パニックになった私はフラフラと家に戻り泣くことしかできませんでした。

それから何日か私は一歩も外へ出ることができませんでした。


お隣のおばちゃんもうちの家族もなぐさめてはくれるのですが、罪の意識の深さに

なかなか立ち直れませんでした。

「ハッピー、ごめんな、ごめんな!」

しか言えませんでした。


何日かたった頃、やっと気がつきました。

「ハッピーは僕を助けてくれたんや!・・・」

ハッピーをつかまえるためにあのまま道路へ飛び出していれば私がトラックに轢かれてます。

ハッピーはそれを避けるため、自分の身を犠牲にして私を守ってくれたんや・・・と気づきました。



犬と人間の信頼関係・・・

私にはつらい思い出ですが、chiro と生活できるようになった今、あらためてハッピーの

ことを思い出し、どんなことがあってもリードは離しません。






  


Posted by mori-papa at 01:10Comments(6)